現行の学校に代わる次世代の教育=オルタナティブ教育のすべてを解説します。
モンテッソーリ教育
子供の中の自発性を重んじ、子供の知的好奇心が自発的に現われるよう、子供に「自由な環境」を重要視。能力の獲得には、最適な時期「敏感期」があるという考え方。 モンテッソーリ形式のクラスは3つの年齢グループが混ざっており、自分と同い年の子供達に混じったままで学習進度を上げる機会が与えられる。モンテッソーリは非常に自由な学習環境を与えるため、早ければ平均の倍のスピードで学ぶギフテッドの子供に適している。
サドベリースクール(デモクラッティックスクール)
根本にあるのは「子どもは生まれながら好奇心を備えていて、生きていく上で必要のあることは自分で学んでいくことができる」という考え方。 生徒はルールの範囲内で自由に行動できる、またそのルールを学校参加者自身(主に生徒とスタッフ)により決定していく。それにより生徒は学ぶべき内容を学校から押し付けられるということがなく、自らの好奇心のおもむく事をルールの範囲内で追求することができる。また子どもたちを「クラス」に分け、「クラス」単位で行動するように強制することはしない。 別名はデモクラティックスクールだが、 サドベリースクールのモデルとは違った形態のデモクラティックスクールも存在する。
フレネ教育
子どもたちの生活や興味から出発した自由な表現による学習を重視しており学校から出掛けて近くの森や村を散歩しながら学ぶ「散歩教室」、「自由作文」「学校印刷所」「学校間通信」などの実践が行われている。学習は個別化されており自分で計画を立て協働しながら学習を進めるという方法を取っている。また学年ごとにクラスが分けられているということはなく、子どもたちが異年齢集団の中で助け合ったり学び合うことを学ぶ。
イエナプラン教育
子どもたちを『根幹グループ(英語ではファミリー・グループを訳されることが多い)』と呼ばれる異年齢のグループにしてクラスを編制したことに大きな特徴がある。 学校での活動は、会話・遊び・仕事(学習)・催しという4つの基本活動を循環的に行う。
ホリスティック教育
人はみな、地域や自然界との関わりを持ち、思いやりや平穏などの精神的価値観を追い求めることで、自己の存在証明、人生の目的や意味を見出していくという考え方、人々の内に秘められている命への尊厳と、学ぶことに対する大きな喜びを引き出していくことを目指している。ホリスティック教育という用語は、オルタナティブ教育の中でも、より民主的で人道的な性格のものを意味して用いられる事が多い。
シュタイナー教育
教育という営みは、子供が「自由な自己決定」を行うことができる「人間」となるための「出産補助」であるという意味で、「一つの芸術」であると考えられている。芸術を重要視、魂の意志・感情・思考(表象活動)の発達にふさわしい時期に能力を伸ばす「真・善・美」を全身を通して理解し、自由で自律的に生きることのできる人格の育成を目指す。
ギフテッド教育
ギフテッドやタレンテッドつまり先天的に、平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っていると判明した子供の教育に用いられる教育手法。クラスは通常より難易度を増したもの、より掘り下げてあるいは進んだ内容を学ぶもの、課外教材を用いた定期的に行われるセミナー形式のものなどがある。
ホームスクーリング
学校に通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うこと(在宅教育)。教科書などを使い保護者等が教師役をつとめる、あるいは保護者監督のもとインターネットで在宅講座を受けるラーニング・アット・ホーム、他のホームスクール生徒とともに講義を受けるアンブレラ・スクール、子どもの自主性に任せて本人の学習する意欲・興味に従って教育を進めるアンスクーリング(ナチュラル・ラーニング)等がある。 家庭を拠点としながら大部分の時間を戸外の教育機関で過ごす場合は自宅ベース教育(home-based education ホーム・ベイスド・エデュケーション)と呼ばれる。